「おカネの教室」を読みました~マネー教育に興味あるパパママへ~

   

気になっていた「おカネの教室」(高井浩章氏)の書評です。母の後は子供に読ませようとおもって、電子書籍ではなく紙の書籍を購入しました。とても面白かったのでご紹介記事を書きます。

おカネの教室 僕らがおかしなクラブで学んだ秘密

 

 本と著者について

おカネの教室
僕らがおかしなクラブで学んだ秘密
著者:高井浩章氏
出版社: インプレス

著者の高井氏は経済記者・デスクの経験20年以上。自分の子供(3姉妹)に楽しく経済とお金のあれこれ教えたいけど丁度いい本がない。ならば自分が、と娘にむけて7年間で綴った家庭内連載が原点だそうです。(出版にあたっては改稿)

著者の娘さんが執筆開始時点で小5と知り、主人公が中学生なのも納得です。扱う題材も身近な職業と金額から。先生の出す宿題、問いかけに自分なりの答えを探り考えていくうちに、自分の中の点と点がつながり、経済・金融の流れがくみたてられていく。そんな過程を一緒に体験することができるストーリー。著者が娘さんにわかりやすい言葉で語り掛けているのですね。

 

 登場人物

サッチョウさん(木戸隼人):フツーの中2男子。消防士の父を尊敬している。
ビャッコさん(福島乙女):お金持ち・成績優秀・美人で一目置かれる中2女子。家業について悩んでいる。
カイシュウさん(江守先生):「そろばん勘定クラブ」の先生 経歴は(最初)不明。身長2mでベンツを乗りこなす。

この他、サッチョウさんやビャッコさんの家族、学校の先生、校外学習でお世話になる人が数人登場。著名アクティブ投信創業者の某氏に似た方も登場されて、きっと思い当たる方はそこでニヤリとするでしょう。

 

 この本を読もうと思った理由

「金融・経済系学園ドラマ」ってなんじゃらほい?って感じですよね。他の方の書評で主人公が中学生と知り、また中身は小説、しかも舞台はクラブ活動というので、これなら長男が読むかも!とおもったからです。

数年にわたって子供にはお小遣いの管理や貯金の癖付けをしてきたつもりですが、教えているのは”HOW”にとどまっているのですよね。もっと根本的なお金の流れや、金融の仕組みに興味を持って欲しいとおもっていました。特に長男。無関心すぎる!!

 

 感想

複利の利点、市場の均衡、需要と供給、格差、社会主義と資本主義、投資信託にピケティ、そしてビットコイン。経済の原理から最新の流行り(?)まで網羅されています。1つ1つは深掘りされてないけど、それぞれがどうつながっているのか。経済の流れとして理解する感じ。儲けるためのHOWTO本ではありません。市場の基本的な仕組みをしり、そしてその中での生き方を考えさせる本です。

話自体すごく面白いです。クラブは夏休みで終わってしまうのですが、ああ、もっと・・・と思いました。
中学生の青臭い考え方、一見「なにそれそんな大人の都合」と思えるような場面。でも、まわりまわって中学生2人の疑問や持論が力づくではなく、自ら1点にすぅっと集約されていく気持ちよさがあります。伏線というほど隠れていないけど、ちゃんと網がはりめぐらされてる。読む方はぜひ1章ずつ本を閉じて、主人公たちと一緒に”クラブの宿題”を考えてみてください。大人として経済活動しているはずのあなたは、はたしておカネを手に入れる6つ目の方法に思い当たるのでしょうか。

 

 こんな人に読んで欲しい

まずは金融・経済の仕組みを子供に伝えたいパパ・ママに読んでほしい。思春期の子供はどんなことに疑問をもっているのか、どういう尺度で世の中を見がちなのか、自分たちとの違いもわかります。もし子供が興味をもったらそのあとで貸してあげるといいですね。

長男に「こんな面白い本あるよ」とさそってみたけど、「めんどくさいからいい~」と一蹴されました。目立つところに置いておこうと思います。活字が好きな彼ですから、きっとそのうちペラリと表紙をめくり、のめりこんでくれるでしょう。最後の最後には、恋愛の極意もチラっと出てきますしね。思春期の男子!読んで損はないよってことで(*^∀゚)ъ

 

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